東京地方裁判所 昭和41年(ワ)835号 判決 1967年4月17日
原告 立花製縄株式会社 外一名
被告 国 外一名
訴訟代理人 河津圭一 外四名
主文
被告長谷川節生は、原告立花製縄株式会社に対して金二、七〇六、四六四円、原告立花耕一に対して金三三五、〇〇〇円および右各金員に対する昭和四一年二月一二日から各支払済みに至るまで年五分の割合による金員の支払をせよ。
原告立花製縄株式会社の被告長谷川節生に対するその余の請求および原告らの被告国に対する請求をいずれも棄却する。
訴訟費用は、原告立花製縄株式会社と被告長谷川節生との間においては同原告に生じた費用の八分の一を同被告の負担とし、その余は各自の負担とし、原告立花耕一と被告長谷川節生との間においては同原告に生じた費用の二分の一を同被告の負担とし、その余は各自の負担とし、原告らと被告国との間においては全部原告らの負担とする。
この判決は、原告立花製縄株式会社において金九〇〇、〇〇〇円の、原告立花耕一において金一〇〇、〇〇〇円の各担保を被告長谷川節生に対して供するときは、各原告の勝訴部分に限り、それぞれ仮に執行することができる。
ただし、被告長谷川節生が原告立花製縄株式会社に対して金三〇〇、〇〇〇円の原告立花耕一に対して金三〇、〇〇〇円の各担保をそれぞれ供するときは、右仮執行を免れることができる。
事実
第一、当事者の申立<省略>
第二、当事者の主張
(請求原因)
一、二、<省略>
三、被告長谷川は被告国の被用者であり、右の被告長谷川の行為は、その業務の執行につきなされたものである。
(一) 被告長谷川は、建設省建設技官として同省北陸地方建設局新津工事事務所に勤務し、工務課工務係として工事の設計のほか工事の施工に関連する業務にも事実上従事していたものであり、工事の設計に必要な資材(なわを含む。)の設計単価算定のために、資材を扱う業者から見積書を求め、あるいは業者に時価を照会する行為なども職務として行なつていたほか、工務課または工務係において工事の施工に関連して必要とする資材または工務係で使用する庁用の物品の購入や右資材物品等の見積書の提出を求める行為も職務として行なつてきていた。すなわち、工事用資材や庁用物品の見積書の提出を求める行為は被告長谷川の職務に含まれる。
(二) そして、被告長谷川は本件火災当日、自己の職務上必要とするなわの見積りについて問い合わせるため、原告立花方を訪問し、事業所、官氏名等を記載した公用名刺を原告立花に手渡しながら、「こういう者ですが、あんたさんとこで見積書出していますね」と問い、原告立花が「私のところではなわを作つているんですが」と答えたところ、被告長谷川は「そうだ」と述べ、原告立花がさらに「私の方では見積書は出しておりませんと」答えると、被告長谷川は「井浦も永井も出しているんだがなあ」といつた後同家を辞した。(その後前記下屋に入つて喫煙したものである。)
(三) 右の被告長谷川の行為は、外形的にも実質的にも、なわの見積書の提出を求めるための職務行為である。(なお、工事事務所の外部の人間にとつては、被告長谷川等同事務所の職員がどのような業務を担当するか確知し得ず、また見積書の提出を求めるための訪問行為等においては当該事務が同人の担当職務であるかどうかを確認しないのが通常であるから、本件のなわの見積りについての訪問行為が、新津工事事務所職員としてなされ、同事務所の職務に含まれている場合は、仮に被告長谷川の右事務所における内部的事務分担が異なつていたとしても、対外的には同被告の職務と解してよい。)
仮に被告長谷川が主観的には他の目的を有していたとしても、その行為は外形的、客観的には、社会通念からみて、新津工事事務所の職員が、その職務行為として訪問したものと解するほかは、」ない。
(四) ところで、喫煙のように、職務の行為範囲内で職務行為に随伴して通常行なわれることが予想される事実行為は、「職務の執行につき」行なわれたものというべきである。喫煙のように、習慣性のある喫煙者にとつては日常生活において欠くことのできない行為すなわち行為者の職務行為と一体化している行為は、まさに職務と密接不可分の行為であるから、単に「職務の執行に際して」という偶然的行為と同視すべきではない。(職務の行為範囲内で行なわれた、本来職務の執行において予期されない暴行や殺人でさえ民法第七一五条の適用を肯定されている。)
また、被告長谷川は原告立花方への訪問による、同原告らの反応をうかがうため、引続き原告立花方敷地内をはいかいし、右敷地内の中央部にある前記下屋へ入りこみ喫煙したのであるから、「なわの見積りの件」についての訪問と、目的、態様、場所、時間のいずれからみても、密接不可分の関係にある。特に、仮に被告長谷川が主観的には他の目的を有しながら、職務行為を仮装したものとすれば、公務員としての地位を濫用した自己の訪問が工事事務所への照会等により暴露し、自己の非行が表面化する可能性を恐れて原告立花方の様子をうかがつていたことになり、このような行為は、右外形的職務行為である「なわの見積りの件」についての訪問と一体不可分であつて、本件はまさに外形的職務の執行につき生じた火災であるといわざるを得ない。
(五) なお、仮に被告長谷川が原告立花方を訪問したとき、主観的には他の自的を有し、自己の職務を執行する意図がなかつたとすれば、同被告は違法にその職務および公務員としての地位を濫用したものというべきであり、ひいては同被告の上司らの指導監督すなわち人事管理上の過失によつて本件火災がひき起こされたことになる。
すなわち、公務員はその職務および公務員としての地位を違法の目的のために濫用してはならないのであつて、上司は部下にそのようなことのないように十分配慮してこれを指導監督し、右のような濫用を防止すべき義務がある。ところで被告長谷川はもともと国家公務員試験によつて採用された者ではなく、また当時過度の飲酒癖から経済的にも破たんをきたして多額の債務を負い、無届欠勤により賃金カツト処分を受け、その際他への転職を計るなど、適正な職務の執行をする意欲を喪失しているような勤務状況であつたのに、その上司はこのような事実を知りながら何ら適切な指導監督をせず、そのために本件火災の原因となつたような、職務および地位を濫用する被告長谷川の生活態度を助長し、その濫用を容易にさせるに至つた。
そして、右上司らは被告国の公権力の行使に当たる公務員であるから、被告国は被告長谷川との共同不法行為者(またはその幇助者)として責任を負う。
四、<省略>
理由
一、昭和四〇年四月二五日午後一〇時ごろ、原告会社の代表取締役である原告立花方敷地内において火災のあつたことは当事者間に争いがないから、まずその火災原因について検討する。
(一) 右同日午後八時五〇分ないし午後九時ごろ、被告長谷川が原告立花方を訪問し、その際同被告が原告ら主張の下屋付近でたばこを吸い、その吸がら(火を消したかどうかはともかく)を付近に捨てたことは当事者間に争いがなく、その付近にはわらくずなどがあつたことは後に認定するとおりである。
(二) そして、<証拠省略>の結果を総合すれば、右火災の出火地点は右下屋付近であつたこと、火災当日は日曜日で、そのうえ祭りの日であつたため、原告会社のわら工場は休みであり、工員は一人も出勤しておらず、工場および倉庫への人の出入りもなく、従つて火を使用することもなかつた(休みの日でなくとも、下屋横の倉庫には原料わらが入つているだけであつて火は使用せず、また工員などがたばこを吸う場所は工場内の休憩場と定められていた。)こと、右倉庫と下屋付近は、原告立花方の敷地内であつて、一般人が通行するような場所ではないことが認められる。
(三) 右のとおり、出火地点は火の気のない所であつて、他に出火の原因と思われるものが証拠上全くうかがわれず、他方被告長谷川がたばこの吸がらを捨てた場所が出火地点に一致しかつ可燃物も存在し、出火時間もその約一時間後であるから、本件火災は、被告長谷川がたばこの吸がらの火を消さないで捨てたことに原因があり、後に認定する二の(一)、(二)の各事実と考え合わせると、同被告はわらくずが相当の厚さに積つていた前記下屋内の土間にこれを捨てたものど推認せざるを得ないのであつて(なお、<証拠省略>の各供述記載によれば、同被告は、同被告に対する失火被疑事件の捜査段階においては、果たしてたばこの火を消して捨てたかどうかはつきりした記憶がないと述べている。)これに反する被告長谷川の本人尋問の結果は信用できないし、他に右認定をくつがえすに足りる証拠はない。
二、次に、被告長谷川の右失火が重大な過失によるものかどうかを判断する。
(一) 成立に争いのない<証拠省略>の結果によれば、前記下屋内には古材木が積んであり、その上あるいは横に何本かの丸めたトバ(わらを野天に積む場合に、これにかけるわらで編んだもの)とわら(乾燥が悪く製品にできないものをかわかすために置いてあつた。)が置いてあり、下屋の床は土間であつてわらくずが相当たまつていたこと、下屋の入口および下屋の横の倉庫の入口付近もわらの出し入れの際(火災の前日も倉庫へわらを搬入した。)などにこぼれ落ちるわらくずが散乱していたことが認められ、以上の認定をくつがえすに足りる証拠はない。
(二) そして、<証拠省略>の結果の一部によれば、被告長谷川は原告立花方がわらの製品工場であることは前々から十分知つていたこと、火災当日右下屋の古材木の上に腰を降ろしてたばこを吸い、さらに付近をしばらくの間歩き回つたが、その際下屋内にわらなどが積んであることも、付近の地上にわらくずが相当の厚さで広がつていたこともわかつたことが認められ、被告長谷川の本人尋問の結果中右認定に反する部分は信用できないし、他に右認定をくつがえすに足りる証拠はない。
(三) ところで、たばこを吸う者は引火しやすい物が近くに存在する場所ではこれを吸わないように注意するか、またはその場所で喫煙した場合にはたばこの火を確実に消してから捨てるなどして、その火が周囲の物に燃え移らないように十分注意すべき義務があることは明らかであるが、わらの原料あるいはその製品がきわめて燃えやすいものであることは明白であり、被告長谷川は右のとおり、夜間、人気のない倉庫下屋内に、現にその付近にわらが積み上げられあるいは地上に散乱していることを認識しながら、消火を確認せずにたばこの吸がらを放置して立去つたのであるから、このような被告長谷川の行為は、通常人に要求される程度の相当な注意をしないでも、わずかの注意さえすれば、右のような情況からして、たやすく本件火災という結果を予見することができた場合であるのに、漫然これを見過ごしたものというべきであり、このことはほとんど故意に近い著しい注意欠如の状態すなわち「失火の責任に関する法律」にいう重大な過失に該当するものといわなければならない。
三、次に、被告国の責任について判断する。
(一) <証拠省略>の結果を総合すれば次の事実が認められ、右認定をくつがえすに足りる証拠はない。
(イ) 火災当日は新津市の春祭りであつたため、被告長谷川の居住していた建設局の寮で同夜宴会があり、被告長谷川も酒を飲んで酔つたので、酔いをさますため外出したが、ふと、高校時代から思慕していた原告立花の娘斉藤美晴が祭礼のため嫁入り先から実家へ帰つているかもしれないということに思い至り、急に同女に会いたいとの念にかられ、酔つた勢いに任せて原告立花方を訪れることにした。
しかし、被告長谷川には原告立花方を訪れる用事が全くなかつたので、原告立花方では製縄工場を経営していることを想起し、家人が出てきたならば、自分の勤務している新津工事事務所で使用するなわの見積りの用件で尋ねてきたように仮装することに決めた。
(ロ) そして、被告長谷川が原告立花方玄関へ入つたところ、右美晴がいきなり玄関先へ出てきたのでろうばいして同女に話しかけることもせず、またそのまま帰る訳にもいかないので、その場を繕うため、「お父さんいますか」と父親への取次を依頼した。続いて、次に出てきた原告立花に対して自分の名刺(勤務先および建設技官との肩書がある。)を示してあらかじめ考えておいたように、「こういう者ですがあんたさんとこで見積書を出していますね」と尋ねたところ、原告立花は同被告が何か間違つて同家を訪問したものと思い、「私のところではなわを作つているのですが」と答えた。被告長谷川はこれに対して「そうだ」、「わかつています」といつただけであつたので、原告立花はなおも「私の所では見積書は出していません」と返事したところ、被告長谷川は「井浦と永井(同被告がとつさに思い付いて述べた名前で特に意味はない。)も出しているのだがなあ」とひとり言のようにぼそぼそつぶやいて直ちに立去つた。
なお、原告立花は、被告長谷川が酒気を帯びていることに気付き、日曜日の夜ではあり、やや不審の念を抱いた。
(ハ) 本件火災の五、六年以前には新津工事事務所は原告立花方の裏手にあり、そのとき原告会社は同事務所との間で少量のなわの取引があり、またなわの見積書を二、三回提出したことがあつたが、その場合は書面によつて提出の依頼があつた。
(ニ) 新津工事事務所において物品を購入する事務は庶務課の所管に属し、また当時同事務所においては建設省の直轄工事はなく、すべて業者に請負わせていたから、工事用資材を同事務所が購入することはなかつた。
被告長谷川は工務課工務係に所属し(河川の護岸工事の設計を職務として担当しており、工事予算を樹立するに際し、なわを含めて工事材料の時価を知ることが必要となるが、その値段は工務課からの依頼によつて庶務課(庶務課は、価格調査のための見積りを業者に依頼する。)から工務課に回答のあつた単価によつて積算することになつており、右の回答に含まれない特殊の資材について、時々工務課で直接電話によつて見積り(右のように、請負わせることあるいは購入することを前提とするものでなく、単なる時価調査のためのものである。)の依頼をすることがあるだけである。
要するに、工事材料の購入を前提とする業者へのその見積りの依頼は、法制上も事実上も被告長谷川の職務とは全く関係がなかつた。
(二) 以上認定の事実によれば、被告長谷川がなわの見積書の件を持ち出したことは、原告立花方を訪れるために案出した全くの口実であつたことは明白であり、またこれを客観的、外形的にみても、その訪問の日時(日曜日の夜おそくである。)、態度(酒を飲んでいる。)および応対の仕方(被告長谷川の述べた言葉は不明確であつて、正式の見積書の提出依頼等であるとは受けとれない。)からして、数年前原告会社が現実に見積書を新津工事事務所へ提出したことがあるという事実を考慮に入れても、なわの見積書の提出を依頼するためにあるいはその提出の有無を問い合わせるために、その業務ないし職務として原告立花方を訪問したとはいい得ないことは明らかである。
(三) なお原告らは、被告長谷川の上司の指導監督上の過失が本件火災をひき起こしたものであると主張しているが、右のように部下の職務と全く関連性のない行為、すなわち純然たる私生活上の行為についてまで、上司が職務上その指導監督をする権限も義務もないから、右主張は失当である。
以上のとおりであるから被告国に対する請求は採用できない。
四、そこで、次に損害額について検討する。
(一) <証拠省略>の結果によれば、本件火災により、原告会社所有の別紙第一表記載の工場、倉庫、機械類および製品等が焼失し、そのうち製品および原料わら<証拠省略>の焼失数量とその価格は同表記載のとおりであるものと認められる。(そして、右数値により計算すれば、その損害額は同表記載のとおりである。)
しかし、工場、倉庫および機械類の価格については、これらの見積書である<証拠省略>はいずれも建物を新築する場合あるいは新しい機械を購入する場合の価格を算定しているのであるから<証拠省略>損害額算出の根拠となり得ないことは明らかであつて、結局この点に関する証拠資料は右甲第一八号証の一ないし一四(右建物および機械類の資産台帳であり、その価格は新築価格あるいは購入価格から毎年減価償却費を差引いて算出されている。)以外にはないから、これによらざるを得ない。そして、右台帳によれば、建物および機械類の価格は別紙第五表記載のとおりである。<証拠省略>
なお、原告会社が別紙第一表第一の番号一の工場について一、三七一、八四七円、番号二の倉庫について一九七、〇〇〇円、番号三の倉庫について一四八、五七五円、同表第二の番号一ないし一四の機械器具一式について八八五、二五〇円の火災保険金を受領したことは当事者間に争いがないから、右保険金を前記価格から控除すると、その残額は番号三の倉庫が二六七、六六九円、機械類が九一〇、六七一円となる。(台帳の価格よりも火災保険金の方が多い前記番号一、二の建物については、火災保険金額相当の価格があつたものと推測し得るから、その超過額を他の建物あるいは機械類の価格から控除しないこととする。)
(二) <証拠省略>の結果によれば、原告会社は、本件火災の焼跡の整理費用として、手伝いを依頼した人に対する謝礼、その接待用の米、野菜、茶菓等の代金などを別紙第二表記載のとおり、いずれも昭和四〇年中に支出したことが認められる。
(三) <証拠省略>の結果によれば、原告会社においては昭和三九年五、六月には一〇ミリ、八ミリなわおよびわらくずの生産が別紙第三表の「昭和三九年の工場の生産高欄」記載のとおりあつたが、本件火災のため昭和四〇年五月には全く生産がなく、同年六月にようやく一部再開し、同表の「昭和四〇年の工場の生産高」欄記載のとおりの生産高があつたが、右年度も本件火災がなければ、前年度と同額以上の生産の見込はあり、その販売価格はそれぞれ同表記載のとおりであつて、利益率はいずれも三〇パーセントであつたことが認められるから、これらの数値によつて火災による生産の減少額に見合う喪失利益を算出すれば、同表記載のとおりとなり、これが本件火災がなかつたとすれば原告会社の得べかりし利益となる。
(四) <証拠省略>の結果によれば、原告立花所有の庭木、垣根が本件火災のため全焼または半焼し、その損害は合計二一五、〇〇〇円となり、またその取除きと整理の費用として植木屋に昭和四〇年七月、二〇、〇〇〇円を支払つたことが認められる。
(五) <証拠省略>の結果によれば、原告立花は、本件火災により不安を感じた取引先が原料の納入あるいは製品の注文をしなくなつたため、その説得等に非常な苦心を払うなど、工場の再建等に大変な努力、苦労をしたことが認められる。また、本件は相当大規模な火災であり、原告立花がこれにより非常な精神的打撃を受けたであろうことは容易に推測し得る。
従つて、その精神的苦痛を慰謝するものとして、一〇〇、〇〇〇円は多額に過ぎることはないというべきである。
(六) 以上の損害額を合算すれば、原告会社は二、七〇六、四六四円、原告立花は三三五、〇〇〇円となる。
五、よつて、原告会社の被告長谷川に対する請求は右認定の限度において、原告立花の同被告に対する請求は全部理由があるから、これらを正当として認容し、原告会社の同被告に対するその余の請求および原告らの被告国に対する請求はいずれも理由がないからこれらを失当として棄却することとし、訴訟費用の負担について民事訴訟法第八九条、第九二条、第九三条第一項を、仮執行およびその免脱の宣言について同法第一九六条を適用して主文のとおり判決する。
(裁判官 田嶋重徳 加藤宏 矢崎秀一)
別紙第一乃至第五表<省略>